9/13
これまで日記をつけながら、「自分が日記に書かない出来事」というのもぜんぜんある、と自覚をしていた。それは自分にとって大事なものを選択しているとも言えて、逆にいえばそうでないものを切り捨てていることでもある。「私ってこれを切り捨てるのか」「そもそも自分を忘れないために記録しているのに切り捨てていいのだっけ」そういう自問をずっとしていた。
「記録に残すことにした自分」と「記録しないものも含む実際に起きたすべて」のあいだには常に距離があって、その距離を意識して、それを埋めたり埋めなかったりする。というのが日記をつけるということなのかもしれないし、すべての創作はそうだと思った。